2月16日は京都議定書発効の日

森の中のガラスの地球
今日は やんまる が担当します

今から13年前の2005年2月16日、先進国に二酸化炭素などの温室効果ガス削減を義務付けた京都議定書が発効しました。温室効果ガス削減目標を先進国に課す国際的な取り組みです。
京都議定書では、1990年の6種類の温室効果ガス総排出量を基準として、2008年~2012年の5年間で先進国全体で少なくとも5%の削減を目指し、日本では6%削減することを目標としました。
この6種類の対象ガスは次の通りです。

・二酸化炭素 (CO2)
・メタン (CH4)
・亜酸化窒素 (N2O)
・ハイドロフルオロカーボン類 (HFCs)
・パーフルオロカーボン類 (PFCs)
・六フッ化硫黄 (SF6)

そして2016年4月5日に環境省・経産省は、2016年3月31日国連ホームページにて、日本は「達成」したと公表しています。

実際の排出量を見てみると、第一約束期間中の5か年平均の総排出量は12億7800万トンであり、実は基準年度比で1.4%増加したのです。
増加の理由は2010年度以降景気回復及び東日本大震災を発端とした火力発電の増加に起因しています。しかし『5か年平均基準年比―8.4%』の達成です。

なぜか。

握手
日本は削減量を“買った”のです。

もともと日本の省エネへの取り組みは世界各国に比べて進んでいたため、さらなる削減を義務付けられても達成が難しいとされていました。
不足すると考えられていた量は約1億t-CO2(目標6%の内1.6%分)。

そこで京都議定書では削減目標を達成する方法に「京都メカニズム」の活用が許されました。
京都メカニズムとは、省エネ等によって削減した国のCO2排出削減量を購入することで削減した国ではなく、購入国が削減したとみなされる仕組みです。
クレジット取得事業を受託したNEDOによると、日本は2006年~2013年度の8年間で取得目標に相当する9,749万t-CO2のクレジットを取得しました。その取得額は約1600億円といわれています。

京都議定書は成功なのか失敗なのか。
2014年4月3日付の日本経済新聞に、IPCC報告書案では「成功とはならなかった」と評価しているとあります。参加国が目標を達成した一方で、先進国の参加が不完全であり、直接規制していない途上国の排出量が急増したことがその評価の一因となります。

成功とは言えないとしても、初めて排出量削減を義務付けた京都議定書には大変大きな意義があると私は思います。
発効から13年が経ち、国家レベルでの行動に加え、環境への配慮が企業を評価する項目に加わる等、企業活動レベルにもおいても地球環境への貢献がトレンドになり始めました。企業の環境活動の一般化が進めば、次は私たち個人レベルでの環境貢献がトレンドにシフトされるでしょう。

そのためにも13年前に発効された今日はこれからの地球を考える日とし、地球の為にできることを少しでも実行していければと思います。

エコの足跡
やんまる 二酸化炭素を酸素に換える特技