ふと身の回りの物の見ると、その多くは電気で動いています。
このコラムを書いている今、周りを見渡すとパソコンやスマートフォン、エアコン、加湿器、冷蔵庫等様々なものが稼働していることが分かります。
みなさんは普段どれくらいの電気を使っていますか?
私の家はオール電化で、お風呂もキッチンもガスではなく電気を使っており、昨年12月の電気使用量は513kWhでした。
コンセントに繋げば当たり前のように電気が流れ、数々の家電を動かし生活することができます。
しかし、電気をたくさん使うことによって環境に悪影響が出ることが周知され、最近では省エネ意識が日本全体に広まり、様々な省エネ商品が販売されて電化製品の省エネ化が進みました。
できるだけ電気を使わない方向へと考え方が変わってきているのです。
さらにゼロエネルギー住宅(ZEH)という、年間一次消費エネルギー「ゼロ」で生活できる家が登場し、エネルギーは“買う”から“作る”時代へとシフトし始めています。
一方で、省エネやゼロエネのトレンドが広まりつつある中、最近では電気自動車(EV)が代表するように電気利用は様々な分野に広がり、より多くの電気を作る必要が出てきました。
そこで発電所の出番です。
日本では火力発電所や水力発電所、原子力発電所、太陽光発電所等の発電所が稼働しています。これら発電所を動かすための電源の構成を調べてみると2014年度では、石炭(31.0%)、石油等(10.6%)、LNG(46.2%)、水力(9%)、再エネ等(3.2%)となっています。
(※出典:資源エネルギー庁 http://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyissue.html)
つまり、電気を多く作るためにはこれら資源をさらに多く確保する必要があるということなんですね。
しかし、残念ながら日本は電気を作る資源のほとんどを輸入に頼っているのです。『地球の未来を支えるエネルギー』でも触れましたが、2014年度のエネルギー自給率はなんと6%!
私たちが当たり前のように使っている電気は、そのほとんどが莫大な国富を使った海外産。電気のことを考えると環境だけではなく経済の課題とも切り離せないと改めて気づかされました。