当たり前にある太陽。
太陽からは赤外線や紫外線等が「太陽光」として地球に届き、地球を照らし暖めてくれています。
もしも太陽がなくなったら地球は急激に冷え-200℃ほどの気温になると言われています。一般的に0℃以下の低温になると生物は生命活動を維持することが困難と言われており、それが-200℃になるということは想像を絶する環境です。
私たちの生活は太陽があるからこそといえます。
しかし地球を生活できる環境に保ってくれているのは太陽だけではありません。
太陽光を地球上にとどめておくには、地球を覆う「大気」の存在が不可欠なのです。もしこの大気が無ければ太陽光は全て宇宙に放出され、地球は-19℃の世界になると言われています。
大気には水蒸気や二酸化炭素等の「温室効果ガス」と呼ばれる気体が含まれており、この温室効果ガスは地表で反射した太陽光を吸収し地球を暖めてくれています。
このように、太陽光と温室効果ガスがあるからこそ地球は暖かく、私たちは豊かに生活を営むことができるのです。
しかし、現在ではこの温室効果ガスが増えすぎてしまったため、地球の平均気温は上昇し温暖化という世界的な環境問題に発展しています。
温室効果ガスが増えた要因の一つに化石燃料の利用が挙げられます。私たちの様々な営みには膨大なエネルギーが必要とされ、この膨大なエネルギーは化石燃料から作られています。
この私たちの生活に必要な電気は様々な発電所で発電されますが、火力発電所では化石燃料を利用して発電し、その結果、温室効果ガスを多く排出しているのです。
今日においてようやく地球温暖化が問題視され、世界規模での解決が求められるようになりました。この解決策の一つに太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーの普及があります。
太陽光発電の場合、火力発電に比べると発電の際に排出する温室効果ガスが少なく、太陽光は地球上に無尽蔵に降り注ぐため、太陽が消滅するまで利用し続けることができます。
もし太陽のない世界になってしまえば私たちは生きることができなくなり、太陽があるからこそ温室効果ガスの増加を防ぎ持続可能な社会の実現ができるのです。
ちなみに、-200℃(正確には-196℃)でも生命活動を維持できる生物が2014年に東京海洋大学と農業生物資源研究所の研究チームの研究成果で報告されています。
それはヒル(爬虫類のカメ類に特異的に寄生するヒル類の1種であるヌマエラビル)です。
研究では-196℃で24時間凍結しても死なず、最大32か月間、-90℃で冷凍保存しても生存することが確認されたそうです。凍結と解凍を10回以上繰り返しても耐えることができたそうです。
この研究成果は、凍結や解凍といった水の挙動が生命活動にどのような影響を与えるのかをしる手がかりとなり、細胞や臓器の冷凍保存といった、医学分野など様々な分野への応用が期待されています。